料理教室

9月10日(火)、前期を締めくくる総合学習プログラム「料理教室」が開かれました。
中央区月島社会教育会館4Fの料理教室をお借りし、6つの班に分かれてカレーとサラダ作りをしました。昨年度の料理教室では、講師の方に指導していただいて生地作りからの本格的なピザを作ったのですが、今回は講師のお招きはありませんでした。
班でレシピを見ながら、そして協力し合いながら作り出す料理には、少々の不安もありました。しかし、どの班もみんなが作業を分担しながら、また助け合いながら楽しく料理を作ることができました。

 

朝早くに集合して料理教室に集まった生徒たち、そして協力してくださった先生のみなさん!みんながエプロンと三角巾を着けたら、料理教室スタートです。と、ここでエプロンの着け方が分からない生徒がいました。しかも、1人ではありません。そんな小さなことも体験の一つです。料理教室があったから、エプロンの着け方を覚えられましたね。
 %e5%9b%b31-1さて、最初は鈴木先生から料理教室の流れと注意事項の説明がありました。
事前にお知らせしていた通り、6つの班でそれぞれ違うカレーを作ります。どの班がどのカレーを作るかは、くじで決めます。6つのカレーは、「シーフードカレー」「夏野菜チキンカレー」「ベジタブルポークカレー」「彩り夏野菜のベジキーマカレー」「とろ~りチーズのポークカレー」「野菜たっぷりビーフカレー」です。各班には材料とレシピが渡されました。
レシピには野菜の切り方やお水の量、作り方の順番などが書いてありましたが、レシピは参考にし、自由に作ってほしいというのが鈴木先生からのメッセージでした。

 

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カレーを食べるためには、御飯が必要です。1人が1合のお米を持参して、2升炊きのガス炊飯器2つで御飯を炊きました。家庭用の炊飯器の何倍も一度に炊ける大きな炊飯器に、上手に炊けますように、美味しく炊けますようにと先生方が祈りながら炊いてくれました。

各班の調理台には、カラーシールが貼られた調理器具が収納されていました。おたま・へら・あくとり・ピーラー…。料理に必要な調理器具を台に出したら、鍋を探しに行きます。カレー作りに合う鍋を見つけたら、バットやボウル、まな板なども用意します。何が必要なのかはレシピに書かれていますので、レシピとにらめっこする生徒たちでした。器具が揃ったら、野菜を洗ったり、皮を剥いたり、切ったりが始まりました。

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男の子も女の子も、料理を普段している子もそうでない子も、みんなが包丁を手にして材料を切っていました。包丁に自信のない生徒も先生や仲間のアドバイスで上手に切ることができました。具材を切ったら、お肉を炒めて、野菜も炒めて・・・と、次に何をしたらよいのかレシピを見ながら、また人に聞きながら、積極的に動く生徒たちの姿を多く目にしました。そして、自主的に使った調理器具を洗ったり、生ごみを片づけたり、テーブルを拭いたり、お皿を用意したり・・・と生徒たちの姿がとても頼もしく見えました。%e5%9b%b34

 

カレーを煮ている間には、サラダ作りもしました。レタスをちぎる班があれば、包丁で切る班も。トマトも櫛切りがあったり、大きな輪切りもありました。きゅうり・パプリカ・アーリーレッドの切り方も様々でした。でも、みな美味しそうに見えました。%e5%9b%b35
どの班もカレーとサラダができたら、いよいよ実食です。

2升炊きの炊飯器で炊いたご飯は、とっても美味しく炊けました。
ご飯をお皿に付けたら、自分の班で作ったカレーを付けます。福神漬けとらっきょうを用意してあったので、お好みで選びます。サラダも4つのドレッシングから選びます。
自分の班のカレーをいただいたら、他の班のカレーも食べてみようということで色んなカレーを食した人もいました。でも、自分の班のカレーを食べすぎて他の班のカレーを食べられなかったという生徒が続出していました。%e5%9b%b36
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%e6%96%99%e7%90%86%e6%95%99%e5%ae%a4%e4%bf%ae%e6%ad%a3生徒の感想からは、他の班のカレーも食べてみたかったという生徒が多かったのですが、食べられなかった理由はみな自分の班のカレーを多く食べ過ぎたというものでした。そして、やっぱり自分の班のカレーが一番だという生徒も多くいました。

6年ほど前のハーバード大学とミネソタ大学の研究では、食べ物を味わう前に何かしらの行動をすることで満足感に違いがあると発表しています。
例えば、レモンひとつとっても、自分で切ったレモンを水に入れて飲むのと、用意されたものを飲むのとでは、自分でした方が圧倒的に満足度が高いそうです。
これは「サラダにドレッシングをかける」というちょっとしたことでも良いのだそうで、一番満足感が得られるのは「自分で作る」ことなのだそうです。食に対する満足度が上がると美味しく感じる。それが「自分で作る料理が一番美味しい」という理由ですね。

もちろん、お母さんが作ってくれた料理には愛情があり一番美味しく感じる人も多いと思います。でも、自分で作ったのならお母さんの料理には劣っていても「満足感」がより高く美味しく感じられるのではないでしょうか。
 今回の料理教室を機会に、家でもお母さんのお手伝いをしようと思った生徒や自分でも料理をしてみようと思った生徒が何人もいます。

受験勉強で料理どころでは…という生徒も多いかと思いますが、ぜひ今回作ったカレーをもう一度家庭で作って家族にご馳走してほしいなと思います。

みんなが3限目の授業を受けるために教室に戻った後、3限目の個別授業がない生徒たちが残って後片付けをしてくれました。お借りした料理教室は、調理台も調理器具も食器もピカピカに綺麗になりました。旅行は自宅に帰ってくるまでが旅行であり、料理は片付けが終わるまでが料理ですね。お手伝いした生徒たちに「ありがとう」の気持ちを伝えます。

 

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今回お世話になった方

月島社会教育会館(4F 料理教室)
〒104-0052 東京都中央区月島4丁目1番1号

生徒の感想

R.Oくん
今日、僕はカレー作りの総合学習プログラムに参加しました。料理は自分で作ることはあまりなかったため、上手に出来るか不安で家で練習してから挑んだので、怪我をせず料理を作ることが出来ました。
自分の班では、夏野菜チキンカレーを作ることになり、僕は主に野菜を切る仕事をしました。オクラ、ピーマン、パプリカ、トマト、カボチャなどを切ることになり、きちんと上手に切ることが出来るか不安でしたが、班の先生の細川先生が上手く切るコツを教えてくれたため、自分の中では上手く切ることが出来ました。
でも、班の中には料理を作ることに慣れている人がいて、他の切り方などがあることを知れたし、原谷先生などは手際よくやっていて、自分も見習いたいと思いました。
今まで家族に料理は任せてしまうことが多かったのですが、今日学んだことを活かして料理に取り入れていきたいと思います。

D.Mくん
料理教室に参加して、去年6月に行った料理教室でのピザは自分の班は生地がまだよく焼けていないところがあって酷かった。今回カレーだったが、自分自身カレーに良い印象を持っておらず、単位のためだけに足を運ぶことになった。料理は得意ではなく、出てきたピーマンやアスパラガスなど、切るのが簡単な食材をカットすることのみに尽力した。そうして自分の班で出来たのは、「彩り夏野菜のベジキーマカレー」。いつも家ではバーモンドカレーだったため、トマトの酸味を活かした少ししゃれたカレーは食べたことがなかった。見た目もおいしく見え、怪訝な顔をしながら口に運んだら、なかなかどうして美味しい。班の中には「辛い」と言う人がチラホラ見られたが、自分には美味しく思えた。他の班の海鮮カレーも食べたが自分の班が一番美味しく思えた。今年で料理教室は最後だが、来年がないことはとても惜しい。もう自分に後がないことを思い知らされる。

K.Wくん
カレーライスを作ると聞いて、最初に漠然と思い浮かんだのは、班に分かれて同じカレーライスを作る光景だった。実際は、班ごとに違うカレーを作る料理実習だった。自分が想像していたものとは違って、新鮮な感覚を受けた。
自分の班はベジタブルポークカレーを作ったが、他の班もカレーに野菜が多く入っていた気がする。一部炭水化物がたくさん入ったカレーもあったが、一つ一つのカレーが美味しそうに見えた。カレーを作っていて、多くの人が不器用に見えた。例えば、食材を切る時に手で押さえずに切ったり、ルーのいれる量を間違えたりしていたので、作り方は雑だった。けれども、みな楽しそうにしていて、こういう時間が大事だろうと思った。カレーが出来上がった時、時刻は11時だった。朝食を食べて3時間しか経っていないので、あまり腹が空かなかったが、完食した。野菜が色々あって、口の中は色んな味がした。料理は工夫によって、色々な味が表現できるということを学んだ。お腹いっぱいで、結局、他の班のカレーを食べなかったことを正直後悔している。

H.Kさん
カレーを作ったのは随分久しぶりだった。もちろんその間、何度も夕食として出されたが、作っていたのは親である。カレーというと数人で作る料理の王道だが、自分の経験上大抵うまくいかない。おそらく「作る」という行為で満足して、「味わう」時のことを考えていないからだろう。そのため、こういうカレーは必然的に美味しくないものだと思っていた。
しかし、蓋を開けてみれば、それは間違いだった。自分のグループは夏野菜カレーを作ることになり、会話しながら協力して真剣に料理に取り組むことができた。そして、肝心の味も自分が野菜が好きということもあり、凄く美味しかった。
カレーに感銘を受けた自分は、一昨日 早速材料を買ってきて再びカレーを作った。

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