国会議事堂見学と農林水産省でお食事
全国的に大荒れで、東京都心でも5センチの積雪があった1月18日の翌日の1月19日(翌日でよかったです♪)。国権の最高機関である国会が開催される国会議事堂(参議院)の見学に行ってきました。最寄り駅の「永田町」や「霞が関」の周辺には、警備する警察官が何人もおり、国会議事堂の敷地内に一歩踏み入れるとそこには、警備する衛視の姿が目に映ります。”日本の中枢=国会”からは、ただならぬ空気が感じられ、自ずと我が身にも緊張感が生まれます。
さて、国会議事堂を見学し、政治の仕組みや議会の役割等について学ぶ目的の今回のプログラム。「国会議事堂見学は初めてです!」という生徒もいれば、「小学生の時に来て以来」という生徒もいました。2度目という生徒も、高校生となっての見学は、小学生とは違った視点で見学することができたのではないでしょうか。
現在の国会議事堂の建物は、大正9年(1920年)1月に着工され、17年の歳月をかけて昭和11年(1936年)に完成しました。地上3階(中央部4階、中央塔9階)、地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート造りで、約1万5千トンの鉄骨、2万5千トンの花崗岩、そして20数種類の木材や30数種類の大理石を始めとする石材が全国各地から厳選され取り寄せられて建設されたそうです。
国会議事堂の見学は、参議院議場⇒天皇陛下御休所⇒中央広間⇒前庭の順で進んでいきます。我が校の総合学習プログラムで国会議事堂の見学は2回目となります。前回はゆっくりと色々な説明やエピソードを聞きながらの見学でしたが、今回は小学生1000人ほどの団体と一緒となり、少々残念な見学になってしまいました。しかしながら、私たちの生活にかかわる重要な法案が審議される本会議場、そして普段テレビや新聞では見られないようなところも見学できたことは、貴重な経験となったことと思います。
参議院議場
参議院の本会議は、通常月・水・金の午前10時から開かれることになっています。衆議院は、火・木・金の午後1時からとされています。議場は2階にあり、3回まで吹き抜けになっています。天井は、唐草模様のステンドグラスの天窓です。
御休所
天皇陛下が国会へおいでになったとき、一時お休みになられたり、衆参両院の正副議長がお目にかかる場所で、国会議事堂の中でもっとも華麗な造りとなっています。
中央広間
国会議事堂の一番高い中央塔の真下にあり、中央玄関から御休所へと通じる広間になっています。2階から6階までが吹き抜けとなっていて、天井までの高さは32.62 メートルあります。
ここには、憲政功労者である板垣退助、大隈重信、伊藤博文の銅像が立っています。実は、もう1つ像を置ける台座がありますが、そこには銅像はありません。これは、4人目を人選できず将来に持ち越されたと言われており、「政治に完成はない、未完の象徴」という意味もあるそうです。
前庭
前庭には昭和45年(1970年)11月29日の議会開設80年を記念して全国から贈られた「都道府県の木」が植えられています。また、平成2年(1990年)11月29日の議会開設100年を記念して衆・参両議院の玄関前に噴泉が作られました。前庭の大きな銀杏の木は、国会議事堂建設以前から自生していたものだそうで、ずっと国会議事堂を見守り続けています。その前庭で、私たちも記念写真。
昨年、選挙権年齢を現在の20歳以上から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が参院本会議で全会一致で可決、成立しました。今年の夏の参院選から適用され、18、19歳の約240万人が新たに有権者になることになります。18歳の高校生も有権者となるのですから、主権者としての自覚を持ち政治に関心を高めていくことが大切ですね。この見学を通して学んだことを生かし、生徒たちが国の政治に関心を持ち、主権者として政治に参加していくことを願います。
国会議事堂の見学を終えた私たちは、農林水産省に向かいました。農林水産省の食堂で昼食をいただくことが目的です。農林水産省の食堂は、お昼時には近隣の省庁からも多くの利用者が訪れ、入館証なしに誰でも気軽に食事を楽しむことができます。「和食・カフェテリア 手しごとや 咲くら」は、行列が絶えない人気食堂で、50種類以上の旬の食材を使った惣菜を一品一品自分で選ぶセルフサービスのお店です。国産食材にこだわって作られたお惣菜や温かいご飯は、作る人の真心と優しさを感じます。美味しいご飯を食べた時、本当に幸せな気持ちになりますね♪
今回お世話になった方
国会議事堂
〒100-0014
東京都千代田区永田町1-7-1
03-3581-3111(大代表)
国会体験見学
http://www.sangiin.go.jp/japanese/taiken/bochou/kengaku.html
農林水産省
〒100-8950
東京都千代田区霞が関1-2-1
03-3502-8111(代表)
農林水産省内食堂「和食・カフェテリア 手しごとや 咲くら」
営業時間 11時30分~14時30分
土曜、日曜、祝日および閉庁日(12月29日~1月3日)は休み
生徒の感想
H.Oさん
国会議事堂を見るのは、小学校以来でした。テレビでよく見る本会議場は人はいませんでしたが、緊張感ある場だと感じました。「ここで様々なことが話し合われているのか」と思うと、少し感動しました。
また、衆議院の本会議場と参議院の本会議場では、御傍聴席の位置が違ったり、衆議院の本会議場にしかない席があったりするなど、細かい違いがあることを初めて知り、驚きました。テレビに映った時に、少し注目して見てみたいと思います。
御休所と中央広間は、どちらもとても豪華だと感じました。御休所は、天皇がお休みする場なので、地味すぎないが、ハデ過ぎない重厚感ある落ち着いた雰囲気でした。中央広間は、大理石が敷き詰められていて、威厳を感じ取ることができました。
直接見に行かなければ見れないものをもう1度見ることが出来て良かったです。良い経験になりました。
E.Uさん
今日の見学は、以前小学校で行ったときよりも人が多く、じっくり見ることは叶わなかったけれど、以前よりも関心を持って見学することができました。
見学の順路は決まっていて、特定の場所にしか行くことが出来なかったけれど、もっと多くの場所を回ってみたいと思いました。また、たまたま今日は参議院予算委員会をやっていたらしく、同じ建物の中で日本の将来を決めているのだと実感し、不思議な気分でした。あわよくば、その会議を見ることができたらなぁと思っていましたが、さすがに無理だったようです。その部屋がどこにあるかもわからず、声も聞こえず、議員らしき人を遠くに見ただけでした。
農林水産省食堂がどういうところだかわからなかったけれど、思った以上ににぎわっていて、他人同士が隣で食事するような面白い場所でした。そこで働いていない人でも入れるのかと驚きがありました。
I.Kさん
私は国会議事堂に行ってきました。小学校のときから一回でいいから行ってみたかったので、とても良かったです。国会議事堂の中は、とても広くてきれいでした。本当は説明があったのに、時間のせいで聞けなかったのが残念でした。普段、テレビなどで見ている国会中継と同じ場所を見れた時、広くて驚きました。学院の生徒さんとも話せたりして、とても楽しかったです。普段、入れない場所を見れたのが、凄く感動的でした。私は、中学のときから公民が大の苦手で、テスト0点取ったりしていましたが、今回の事で、公民なども興味が持てそうでした。国会などで、将来の色々なことが変わったりするので、私も興味を持って勉強し、公民に詳しくなれるようにしたいです。また、入れる機会があったら行ってみたいと思いました。これからは、興味を持って国会中継を見たいです。
M.Mさん
ゴシック・リバイバルという言葉を知っているだろうか。ゴシック・リバイバルとは、18世紀末にイギリスに興ったゴシック様式を積極的にデザイン表現に用いる傾向だと事典にはある。その通り、英国にはゴシック調の建物が多い。イギリス国会議事堂もまた、ゴシックリバイバルの大建築の一つである。綺麗に装飾されたビックベンを含め、とても立派だ。日本の国会議事堂はというと、先日初めて見学したのだが、また違った美しさがあった。花崗岩の外装や、貴院の名残の天皇の御座所は近くで見て素晴らしいものであった。衆議院の方は見ることができなかったが、十分に国会を知ることができた。ここの建築は、大蔵省が本設計を行っている。しかし実は、案の段階では、日本の国会議事堂はもっと豪華だった。見る側の印象に残る形というのは様々だが、私は今のデザインが好きだ。イギリスのようではなくても。