通信制高校への編入・転入のポイントとは?
単位や時期の注意点を解説
通信制高校への編入・転入(転校)
こんにちは。個別指導で大学進学を目指す、通信制高校サポート校のプラドアカデミー高等学院、教務部です。
「自分のペースで学びたい」、「体調不良で学校に通うのが難しい」など様々な事情があり、今までと違う環境で学ぶために、通信制高校への編入・転入を検討している方も多いでしょう。
この記事では、通信制高校への編入・転入を検討している方へ向けて、単位の引継ぎや編入・転入する時期など、注意すべきポイントをご紹介します。
編入・転入を実行する学年によっても注意点が変わりますので、編入・転入を検討している方はぜひご一読ください。
通信制高校への編入・転入(転校)
編入と転入、言葉は似ていますがどのような違いがあるのでしょうか?
まず、両者の違いを確認しておきましょう。
■編入とは・・・在籍中の学校を退学してから別の学校に入学することです。
■転入とは・・・在籍中の学校から他の学校へ籍を移すことです。
● 編入は、もといた学校を中途退学し、期間が空いたあと新しい学校に入学することです。そのため、どの学校にも籍がない空白期間が発生します。
3年間分の在籍期間を満たすため、結果として同年齢の生徒よりも卒業までに時間を要し、卒業時期が遅れることが多いです。
● 転入、または転校とも言います。転入は、もともと在籍していた高校は退学扱いにはなりません。
新しい高校でも学年はそのまま継続されます。高校卒業に最低限必要な3年間の在籍期間を途切れることなく過ごすことが出来ます。
編入と転入では新しい学校に入学できるタイミングが違う場合があることや、年度途中で退学すると年度分の単位が引き継げなくなってしまうことなど、編入・転入をする際に注意すべきポイントあります。
次の項目から、編入・転入を検討する上でのポイントをくわしく見ていきましょう。
通信制高校へ編入・転入をする際のポイント
編入・転入の具体的な手続きを進める前に、注意すべきポイントを確認しておきましょう。
これからご紹介する3つのポイントと、現在のご自身の置かれている状況とを照らし合わせてみると、今後どのように行動すべきか見えてくるはずです。
\通信制高校への編入・転入/
3つのポイント
①単位の引継ぎは可能?引き継げる単位数をチェック
通信制高校に編入・転入する際、全日制の高校に通って修得した単位は基本的に引き継ぐことが出来ます。
ただし、編入・転入するタイミングや、修得した単位の種類や成績によって引き継げる単位数が変わることがあるため注意が必要です。
多くの全日制高校では「学年制」を導入しており、各学年の修了時、つまり3月に単位が認定されます。学年の途中で編入・転入をした場合、その学年分の単位は修得できません。
例えば高校1年生の途中で編入する場合、今まで授業を受けていても単位認定前なので、引き継げる単位は「0」になってしまうのです。
一方、通信制高校の多くは「単位制」を導入しています。単位制では「学年」「留年」はなく、前の高校から引き継いだ単位と合わせて74単位以上を修得すれば卒業要件の一つを満たすことが出来ます。
単位がどの程度引き継げるかによって卒業までの期間が大きく変わりますので、次の項目を参考に単位数を計算してみてください。
■高校の卒業要件
高校卒業の要件は、全日制・通信制・定時制の各過程とも、3つの要件を満たす必要があります。
- ⑴必修科目を含む74単位以上の修得
- ⑵通算3年間以上の修学
- ⑶3年間で30時間以上の特別活動への参加
3の特別活動の内容は、ホームルーム活動や学校行事への参加等、学校ごとに異なります。HPなどで確認してみましょう。
特にご自身で確認してほしいのは、1と2です。この2つの要件を高3の終わりまでに満たせれば、同級生と同じ時期に高校卒業できる可能性が高いです。以下の流れで確認してみてください。
① 現在の高校に修得済みの単位数を問い合わせる
まずは現在の高校に、自分が何単位修得しているか確認。そして、転入後に後何単位を修得する必要があるかを計算しましょう。
■単位数の計算例
今の高校で「20単位」を修得済
「74単位 - 20単位 = 54単位」 →転入後の高3までに54単位修得できれば同級生と同時期に卒業可能
② 転入先の学校で修得できる年間単位の上限数を確認
1年間で修得できる単位数には上限があります(35単位前後)。
高校ごとに上限は違うので、転入前に確認しましょう。
③ 現在の高校に在籍期間を問い合わせる
現在の高校と通信制高校の在籍期間を合わせて3年間通う必要があります。
単位と違って、在籍期間は転入前までの期間が全て引き継がれます。
なお長期欠席ではなく、「休学」をしていた場合は注意が必要です。休学中は在籍期間に含まれないため、卒業時期が遅れる可能性が高くなります。
②編入・転入が可能な時期をチェック
通信制高校への編入・転入は、いつでも可能なわけではありません。
転入は随時受け付け・編入は時期限定で受け付け、という場合が多いようですが、学校によって異なるのであらかじめ情報収集をしておくことが大切です。
転入をしたくても、その時期には転入を受け付けていないので、1度退学をしてから編入をしなければならないということもあります。
希望する学校がある場合は、その学校のホームページや資料請求を行い、募集要項を必ず確認しましょう。
プラドアカデミー高等学院では、転入学・編入学は随時受け付けており、新入学は12~4月に受け付けています。
③自分に合った学校選びを優先しましょう
編入・転入を検討している場合、すぐにでも退学届けを出したい気持ちになっている方もいることでしょう。できれば、退学届けを出す前に、新しい学校選びを進めておくことをお勧めします。
次の学校の目星をつけておけば、その学校へ相談して今後の進め方や高校卒業までの具体的な助言を得られ、後悔しない編入・転入が出来るでしょう。
通信制高校は、学校によってカリキュラムやサポート体制が大きく異なりますので、自分の目標やライフスタイルに合った学校を選ぶことが大切です。授業形式やサポート体制、卒業後の進路など、様々な角度から比較検討し、自分にぴったりの学校を見つけてください。オープンキャンパスや説明会などに参加し、実際に学校の様子を見ておくのもおすすめです。
例として、大学進学を目指すための学習のサポートが手厚い学校や、交流やクラブ活動が盛んな学校、ITスキルやアニメ、eスポーツに特化した学校など、様々な特色を持った学校があります。
その中でも、プラドアカデミー高等学院は、個別指導で大学進学を目指す通信制高校サポート校です。豊富な合格実績に裏付けされた大学進学のためのカリキュラムを、一人ひとりの目標に合わせて作成します。
通信制高校へ編入・転入するメリット
この記事を読んでいる方の中には、通信制高校へ編入・転入するかどうか迷っている、という方も多いでしょう。
ここからは、通信制高校へ編入・転入するメリットをご紹介します。
通学スタイルや学習の進め方など、全日制高校と通信制高校にはいろいろな違いがあります。全日制が合わないと感じた人でも、通信制高校なら充実した高校生活を送れる可能性があります。
\通信制高校へ編入・転入するメリット/
①悩みを解消できる可能性がある
通信制高校への転入は、これまでの悩みから解放されるきっかけとなるかもしれません。
● 人間関係の悩み
全日制高校と比べて登校日数が少ないため、人間関係のストレスを抱える可能性が低くなります。自分のペースで無理なく周囲の人と関わることができます。
● 生活リズムの悩み
例えば朝起きるのが苦手で全日制学校への通学が難しい方でも、自分の体調や都合に合わせて柔軟な時間割で学習を進めることができ、無理なく学校生活を送ることが出来ます。
● 進路に関する悩み
自分の興味関心に合致した特色をもつ通信制高校ならば、自分に最適な進路相談を受けることができます。将来の目標に向かって、一歩ずつ進んでいくことができます。
通信制高校への編入・転入は、現在の悩みを解決する一つの選択肢ですが、ご自身が抱えているすべての悩みを解決できるわけではありません。
通信制高校への編入・転入で、どの悩みが解決され、どの悩みは残るのかを具体的に考えてみましょう。
学校説明会に参加したり、先輩の話を聞いてみたりすると、より安心できるはずです。
②自分に合うペースで学習を進めることができる
通信制高校では、自宅での学習が中心となるため、自分のペースでじっくりと学習を進めることができます。全日制高校のように、周りの生徒に合わせなくてはならないというプレッシャーから解放され、自分に合った学習スタイルを見つけることができます。
通信制高校は、さまざまなバックグラウンドを持つ方が在籍しています。そのため、勉強にブランクがあったとしても学習が進められるように工夫されていますし、一人ひとりにあったコースやカリキュラムが用意されているため、安心して学業に臨めるでしょう。
また、体調が悪い時や、どうしても集中できない時は、無理して学習を進める必要はありません。体調が回復してから、改めて学習に取り組むことができます。
一方で、通信制高校も全日制高校と同じ高等学校です。学習の量と質は同じであるべきという考え方があるので、全日制に劣らず基礎的な内容からしっかりと学ぶことができます。
プラドアカデミー高等学院では、大学進学に特化したカリキュラムを一人ひとりの状況に合わせて作成します。授業は1対1の完全個別授業で、安心してなんでも質問できる環境が整っています。
③自分のスタイルで学校生活を過ごせる
多くの通信制高校では、通学やスクーリングの回数を、自分の都合に合わせて選ぶことができます。最小限の通学で卒業することも可能ですし、逆に、対面での授業や他の生徒との交流を積極的にしたい方は、頻繁に通学することもできます。全日制高校では、クラス替えや人間関係の変化によってストレスを感じる方もいるかもしれません。通信制高校では、そのような環境の変化が少ないため、人間関係の悩みから解放され、安心して学習に集中することができます。スポーツや芸術活動に打ち込みたい生徒は、自分の時間を確保しながら学習を進めることができますし、病気や怪我などで学校に通うことが難しい生徒も、自宅で学習を進めることができるのは大きな魅力のひとつです。
プラドアカデミー高等学院では、通学とオンラインの両方の学習スタイルを選ぶことができます。さらに、生徒同士・生徒と教師の交流を深めるための様々なイベントやプログラムも用意されています。これらにより、生徒は自分自身のペースで学習を進めながら、同時に、他の生徒や先生とのつながりを深めることができます。
④進学・就職も不利になりにくい
「通信制高校では、進学や就職が不利になってしまう」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
確かに、文科省のデータによると通信制高校からの大学進学率は24.1%と、全日制・定時制高校の60.8%と比べて低い割合となっています(令和5年度)。通信制には高校卒業を目的とした方が多く在籍していることが理由のひとつでしょう。
しかし近年、教育支援体制を充実させた通信制高校やそのサポート校が多数開校されることによって、卒業率・進学率は上昇傾向にあります。通信制高校の中には大学進学のためのサポートが充実している学校も多いので、各学校の進学実績やサポート内容を確認してみましょう。
また、同じく文部科学省の「学校基本調査」によれば、就職率は全日制14.2%、通信制14.8%と、大きく変わりません。
当校プラドアカデミー高等学院は、難関大への大学進学を目指す通信制サポート校です。大学進学率は89.5%と、多くの生徒が大学進学を果たしており、大学進学のためのサポートが充実しています。授業は1対1の完全個別指導で、予備校・進学塾での指導経験が豊富な大学受験専門のプロ教師陣が教えます。通学、オンラインとの切り替えが可能ですので、体調がすぐれないときなども安心して通うことができます。
学年別の編入・転入時の注意点
ここからは、通信制高校への編入・転入時の注意すべきポイントを、学年別に解説します。
単位認定の時期や卒業までの期間が違うため、ご自身の今の学年によって注意すべき点が異なります。
ご自身の状況に当てはめて、スムーズな編入・転入の準備を進めていきましょう
高1で編入・転入する際の注意点
高1で編入をする場合は、新入学と同様、新しい学校で一から単位を修得していくことになります(「再入学」とも呼ばれます)。
単位は基本的に進級時に認定されるため、年度途中に退学すると、その時点で引き継げる単位がまだありません。1年生の途中まで頑張っていたとしても単位はなくなってしまう、ということに注意をしておく必要があります。
在籍期間については年度途中でも認められます。編入先の学校の編入学受付時期によっては、高校に在籍していない空白期間が長く発生し、卒業が遅れてしまうことに注意してください。
一方、高1での転入の場合、転入は随時受付している通信制高校が多く、年度途中でも柔軟に新しい学校へ転入できる場合が多いです。
まだ単位を持っていないという点では編入と同じですが、高校に在籍していない空白期間が発生しないため、転入時期が早く、かつ転入先で順調に単位を修得できれば全日制の同級生たちと同じ3年間で卒業できる可能性があります。
ただし、1年間で修得可能な単位数の上限が学校ごとに定められているため(ほとんどの学校で35単位前後)、カリキュラムがうまく組めるのかどうか、転入先の学校へ相談してみるのが良いでしょう。
また、転入する時期が1年の後半である場合には注意が必要です。
例えば、高1の12月に転入をすると、4月から12月まで学んだ分を引継ぎできません。転入後に多くの授業を詰め込むことになったり、結果として卒業が遅れてしまったりと、デメリットが大きくなってしまいます。
年度の後半で転入を考えている場合は、単位認定まで待ってから転入することを視野に入れてみてください。
高2で編入・転入する際の注意点
高校2年生の場合は、高校1年生までに修得した単位を引き継ぐことが出来ます。
高2になってから勉強した分は、まだ年度末の単位認定を受けていないため、引き継ぐことが出来ません。
高2で編入する場合は、編入先の受け入れ可能時期を確認し、空白期間が長くなりすぎないようなタイミングを検討すると良いでしょう。
編入の場合はどうしてもどの学校にも在籍していない空白期間が発生します。
そのため、卒業時期は同級生よりも遅くなる可能性が高くなることに留意してください。
一方、高2の転入では、卒業要件をすべて満たせれば同級生と同じ時期に卒業できる可能性があります。
学年開始後のなるべく早い時期に転入すると、転入先で無理のないカリキュラムを組めるメリットがあります。
反対に、学年の後半で編入・転入を考えているなら、在籍中の学校で単位認定の時期を待つほうが良い場合があります。単位認定は年度末に行われるため、2年生になってから学んだ分の単位が引き継げないためです。
ご自身の心身の状況に鑑みて検討してみてください。
高3で編入・転入する際の注意点
単位数や在籍期間に気をつける、という点は高校3年生の場合でも同様です。特に、転入学・編入学後の在籍期間が短いため、在籍期間が通算3年以上にならない可能性が高くなります。
通信制高校によっては在籍期間が6ヶ月以上必要な高校やカリキュラムが柔軟に組めない高校もあるため、早めの高校卒業を目指している方は、在籍期間についてもしっかりと確認しておきましょう。
転入の場合でも、高3だと卒業時期が遅れる可能性が高くなることにも注意してください。なぜなら、通信制高校で単位を修得するためには、「添削○回・面接指導○回」などをこなす必要があり、ある程度の期間が必要だからです。
編入・転入時に必要な手続きについて
通信制高校の多くは、入学試験を課していません。
編入・転入の場合も、選考は書類審査のみ、もしくは書類審査と作文、面接という学校がほとんどです。
入学手続きでは、各種書類の提出が必要となります。
在籍していた学校に用意してもらうものもあり、作成には時間がかかる場合があるため注意が必要です。
一般的に必要なものとして、以下のものが挙げられます。厳密には学校ごとに異なるので、学校案内資料や公式ホームページでよく確認しましょう。
・自分で用意するもの
入学願書は、各学校で定められた様式がありますので、WEBサイトを確認しましょう。WEB出願ができる場合もあるようです。証明写真についても、サイズや枚数の指定がある場合があります。
・在籍している(していた)学校で用意してもらうもの
書類の発行までには通常1週間以上かかります。期日に余裕を持って申請しましょう。通信制高校側で所定の様式がある場合もあります。WEBサイトを確認しておきましょう。単位修得証明書は、入学先での単位履修計画を立てる際にも必要なため、提出用と自分用の2通もらいましょう(自分用はコピーでも良いでしょう)。提出用の書類は開封すると無効になるため、開けないように気を付けてください。
本人の希望に合わせた後悔のない選択を
編入・転入を検討する理由は様々です。
不登校、体調不良、人間関係の悩み、進路への不安など、ご本人やご家庭の状況はそれぞれ異なります。
大切なのは、「なぜ、今、通信制高校を検討しているのか」、その理由をしっかりと理解することです。
通信制高校へ編入・転入することのメリットを踏まえ、自分の性格や学習スタイルに合うか、自分の希望する進路へ進めるかなどを改めて考えてみましょう。
編入・転入をするタイミングも、状況によって異なります。
単位数の兼ね合いで、現状の高校で単位を修得し、学年の切り替わりで転入する方がスムーズに進める場合もありますし、心身の状態が優れない場合は、無理せず退学し、通信制高校で新たなスタートを切ることも一つの選択肢でしょう。
どの選択肢がベストなのかは、生徒さんご自身が決めることです。保護者の方には、生徒さんの心に寄り添い、一緒に考え、サポートしていただけたらと願っています。
通信制高校への編入・転入は、お子様にとって大きな決断です。しかし、それは決してネガティブな選択ではありません。むしろ、お子様の可能性を広げるための素晴らしい機会になり得ます。
プラドアカデミー高等学院では、生徒さんとご家族が安心して学校生活を送れるよう、経験豊富な教師陣がサポート体制を整えています。
どんなことでも、お気軽にご相談ください。
プラドアカデミー高等学院への編入・転入
プラドアカデミー高等学院は大学進学専門の通信制高校サポート校です。
「様々な事情があって通信制高校に編入・転入したい」 そんな方を全力でサポートします。
授業は1対1の完全個別指導。周りと自分を比べることなく、困ったことはなんでも担任に相談しながら、勉強に集中できます。
担任は、予備校・進学塾での指導経験が豊富な大学受験のプロ。それでいて親しみやすくユニークな先生たちばかりなので、きっと想像以上に話しやすいですよ。体調がすぐれないときなどは、通学とオンライン授業の切り替えも可能です。
学習計画を自分で考えなくても、ひとりひとりの学習状況に合わせた最適なカリキュラムを作成するので、目の前の勉強に集中して打ち込むことができます。このような環境が整っているので、プラドアカデミー高等学院からの大学進学率は89.5%と高水準。毎年難関大学・有名大学への合格者を輩出しています。
また、在校生へのアンケートでは、満足度90%以上という評価をいただいています。大学進学へ向けて勉強に集中できる環境である一方、アットホームで通いやすい雰囲気があるのも、プラドアカデミー高等学院の大きな特長です。98.1%と卒業率が高いのは、生徒たちが楽しく通学できる環境があるからこそ、なのです。