くすりミュージアム

12月1日(火)、日本橋にある「くすりミュージアム」に行ってきました。「くすりミュージアム」は、製薬会社 第一三共株式会社が運営する「くすり」について楽しみながら学ぶ体験型の施設です。見て、聴いて、触れて、くすりと身体やくすりの働き・仕組み・そして未来への可能性などを楽しく学ぶことができる施設です。2012年2月3日にオープンしてから、5万人の方がこの施設を利用しているとのことでした。

くすりミュージアム

 

さて、日本橋は古くより「くすりの街」として親しまれてきた地です。江戸時代から越中富山の薬問屋で賑わった日本橋本町は、みなさんが耳にしたことがある製薬会社のビルがたくさん立ち並んでいます。

 

「くすりミュージアム」の館内は撮影禁止ですので、館内の写真はありません。”楽しみながら薬に関する正しい知識を得、薬の大切さを理解してもらう”という目的から、館内には、紙の展示品は一切置かず、コンピューターグラフィックやゲーム形式で、薬剤の働き・医薬品開発のプロセス・薬の歴史などを体験(体感)しながら学べるように工夫されています。ICチップが内臓されたメダルを各コーナーのコントローラ部分に置いて、メダルを押したり、回したりしながら情報を得ていくシステムに、進んだ科学を感じました。
 くすりミュージアム21つの薬が開発されるまでに9~17年、携わる人の数は数千人~数万人だとの説明がありました。なぜ、そんなに多くの年月と人を要するのか…?それは、人の命に関わるものだからだと説明を受けました。1960年代には、日本人の平均寿命は68歳でした。現在は80歳を超えています。2014年の日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳で、ともに過去最高を更新しました。女性は3年連続世界一、男性は世界3位となり、世界有数の長寿国です。製薬会社は、”人の命を救いたい””病気を治したい”という思いで新薬開発に力を注いでいるのだということを、私たちは心にとめておきたいと思います。
医学の父とされる古代ギリシャのヒポクラテスがヤナギの皮や枝から鎮痛薬を作ったとされる紀元前400年頃から、薬は発展してきました。薬の歴史は『人類の歴史』と共に歩んできたと言われます。一万数千年前の縄文人たちの住居のあとからも、薬として使ったと見られる薬草が多数発見されているそうです。どんなものがどんな病気に効くのか、いろいろと試しながら発見してきた、私たち人類の知恵が薬と言えるのかもしれませんね。薬はまだまだこれから発展していきます。「Aという薬が○○さんには効くけれど、△△さんにはまったく効かない。」ということがあります。未来の薬は、個人に合った薬の開発になるのでしょう。
義務教育の保健体育分野に「くすり教育(医薬品に関する教育)」が入り、コンビニでも一般医薬品が手に入るようになった今日、薬の存在はより身近になりました。私たちが怪我をしたとき、風邪を引いたとき、お腹を壊したとき、色々な場面で私たちを助けてくれている「くすり」のことを学び、また開発に力を注ぐ製薬会社のことを知り、「くすり」の重要さを改めて実感できる一日でした。
くすりミュージアム3

今回お世話になった方

Daiichi Sankyo くすりミュージアム

https://kusuri-museum.com//
〒103-8426 東京都中央区日本橋本町3-5-1
TEL:03-6225-1133

生徒の感想

M.Hさん
人体に取り込まれた薬が、どのように体内に吸収され、やがて体外へ出されるか、大きな人体模型とモニターの映像で知ることが出来るところが、とても印象的でした。また、何故ジュースなどで薬を飲んではいけないのか、良く分かりました。一種類の薬を作るのに、自分が思っていたよりも多くの人々が関わり、時間が掛かることを知り、驚きました。
時間が限られていたため、あまりよくみられなかったところもあるので、休日にまた行きたいと思いました。

M.Sさん
私は今まで、薬について興味をもったことがなかったのですが、くすりミュージアムに行ってみて、薬について色々なことを知ることができました。特に体の中での薬の働きなどが、とても興味の持てるようなものになっていて、おもしろかったです。他にもゲーム感覚で見られるものが色々あって、普通なら興味の持てないようなことでも楽しく学ぶ工夫がされていて、すごいと思いました。
今回の見学で薬についての見方がだいぶ変わったので、薬局などで薬を買う時も、今回のことを意識して買ってみようと思います。

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