ていぱーく(逓信総合博物館)
1月16日(水)、ていぱーく(逓信総合博物館)に行ってきました。
ていぱーくは、日本で唯一の情報通信関係の総合博物館です。
「逓信(ていしん)」…、ちょっと難しい漢字ですね。「逓信」とは、「順次にとりついで、音信を伝える」という意味があります。1885年(明治18年)、内閣制度の発足に伴って新設された「逓信省」。初代大臣は榎本武揚(たけあき)。「逓信」という省名は、「駅逓(交通郵便)」と「電信」から1字ずつとって新造された言葉らしいです。逓信省は、郵便・電信・電話・簡易生命保険などに関する行政事務と現業業務を司っていましたが、昭和24年に郵政省と電気通信省とに分割されました。
さてさてみなさん、郵便のマークとして親しまれている「〒」ですが、これは1887年(明治20年)に制定されたのだそうです。もう125年以上の歴史があるんですね~。「〒」は、逓信省のカタカナの頭文字「テ」を図案化したものなんですよ。
ていぱーくは、郵政資料館(郵便事業の成り立ち・発展の歴史の資料、また約32万種の世界の切手のギャラリーなど)とNTT情報通信館(電信、電話、無線、伝送などの電気通信の発展の様子)があり、興味深い資料が展示されています。
明治5年からの「掛箱の変遷」と明治34年からの「赤いポストの変遷」は、時代を感じることができます。明治45年の赤色ポストの原型である丸型ひさし付ポストや航空郵便試行時に使用されたスカイブルーの専用ポストなど実物のポストが展示されています。
郵便制度創業期の制服から、民営化に伴い新しくなった制服までを年代順に展示されています。上着の袖口に郵便マーク(〒)がついた明治20年代の制服や戦時中の制服など、目にしたことのない制服に興味を注がれました。
黒電話(4号電話機)は、1950年(昭和25年)に電気通信省によって制式化され、昭和27年に一般家庭に提供が開始されました。電話はダイヤルを回してかけるものでした。しかし、いつの間にかボタンを押すプッシュホンになり、今はタッチパネルに進化しています。
ダイヤル回して、手を止めた~♪なんていう歌がありました。こんな切ない歌詞が生まれたダイヤル式電話の時代もいいものでした。(教務は感慨深く…笑)
私たちが生活する「平成」という現代。今、その生活の中で「情報を伝える」という電話(今は携帯電話ですね)、テレビ、郵便は欠かせないものとなっています。それは、携帯電話や電子メールの普及・発達があるとしてもだと私は思います。今回のていぱーく見学を通して、私たちの祖先がどのような方法で情報を他者に伝えてきたか、そして長い長い時代を経て複雑なコミュニケーションシステムを築いてきたかの道筋を学ぶことができました。